伊助のよもやま話
事始め 今年もお正月の準備をはじめる「事始め」が行われ、芸舞妓さんがお師匠さん宅や日頃お世話になっているお茶屋さんなどへ挨拶回りをする良い習慣が、テレビで映されていた。 見ていて気持ちの良い風景に、私も長年生きさせて頂いた事にお礼を申す人がいるかなと考えていたが、ほとんどの方は先に行かれた。せめて、その人たちを偲んでお礼を言うことにしよう。 今日は、思わぬ別の事始めがあった。 親戚の高校生の女の子が遊びに来ている。 「テレビに映っている舞妓さんたちは、君と同じ年で修行して早く一人前になって、世の中を渡って行くんですよ」と言ったら、「私は高校を卒業したら、アメリカの大学に入ることを目指している。日本語は日本しか通じない。英語での勉強は世界のどこへ行っても通用するから……」と。 なんと大きな希望やなと驚いた。これが人生の事始めかと思い、助言した。 「女は好きな人と一緒になり子供を生み、良い家庭を作って一生を送るのが幸せの一つ。 でも、そのような希望があるなら、自分の夢に向かって羽ばたくのも良いが、親が苦労をして育てたことを忘れないように。」と老婆心ながら言っておいた。 どうなる事か、年寄りにとっては大変な事始めを耳にすることになりました。 皆さんにとって、良い年でありますように。 夢は大きく、お金儲けは小さくこつこつとすること。 |